CRBSI(Catherter-related Bloodstream Infection)

ガイドライン:Mermel et al., Guidelines for the management of intravascular catheter-related infections.Clin Infect Dis. 2001 May 1;32(9):1249-72. カテーテル関連感染症の事。中心静脈カテーテルに起因する事が多い(鎖骨下の方が内頚より感染のリ…

多剤耐性緑膿菌MDRP(Multidrug-resistant Pseudomonas aeruginosa)

従来から緑膿菌に対して強い抗菌活性を示してきたカルバペネム系・フルオロキノロン系・アミノグリコシド系の3系統の抗菌薬に対し、すべて耐性の緑膿菌。MDRPはこれら3系統の薬剤が無効というだけでなく、実際には現在、国内で通常使用されている抗菌薬のど…

Epinephrine

α受容体作用薬。心停止・アナフィラキシーショック時に使用する。 エピクイック(0.1%1mL): ボスミン(1mg1mL):第一三共製薬

薬理作用:

α刺激 β1刺激 β2刺激 腎動脈拡張 DOA +〜++ +〜++ - ++(低用量のみ) DOB + +++ ++ - NA +++ +++ - -

Norepinephrine / Noradrenarine

・α受容体作用薬。血圧上昇作用は強力。作用が強すぎて、心不全の時には使われない。ドパミン不応性の低血圧時に使用するときあり。

Dobutamine(DOB)

・合成カテコラミンであり、心選択的薬剤で、β1刺激による心拍出量の増加が主な作用。ドパミンよりも心拍数の上昇が少ない。 ドブタミン(ドブトレックス):イーライリリー→100mg3A+SS85mlで0.3%となる。 ドブポン(0.3%シリンジ50mL):テルモ・協和発酵 ・作…

Dopamine(DOA)

・内因性カテコラミンであり、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)の前駆物質。75%がMAOにより代謝。25%はノルアドレナリンに変化。ドーパミン受容体、β受容体、α受容体を刺激する。 イノバンシリンジ(0.3%, 50mL):協和発酵→50mLに150mg溶解。 カタボンHi(0…

カテコラミン

Dopamin / Dobutamine / Epinephrine / Norepinephrineの4種類。 交感神経系の伝達物質。αβ受容体刺激。 尿量の確保→ドパミン。血圧の維持→ドパミン。心拍出量の増加→ドブタミン優先。

β遮断薬の分類(Prichard分類)

一般名/効力比(propranolol=1)/ISA/MSA/適応症(高血圧・狭心症・不整脈) 1類(非選択性) 1群 アルプレノロール 1 ++ + ○ ○ インデノロール 1 ++ + ○ ○ ○ オクスプレノロール 2 ++ ± ○ ○ ブニトロロール 4 + + ○ ○ ペンブトロール 4 + ± ○ 2群 プロ…

副作用

・徐脈 ・気管支喘息発作の誘発 ・糖脂質代謝への影響 ・末梢循環障害 ・低血糖発作時の症状をマスクする ・Withdrawal syndrome(離脱症候群):β遮断薬を急に中止すると、血圧の急激な上昇・虚血症状・不整脈の増悪をきたすことがある。受容体のup regulatio…

分類

β非選択的遮断: ・プロプラノロール(インデラル):…短時間作用型なので便利な時あり。頓用で使いやすい。 β1選択的遮断: ・メトプロロール(セロケン):…1日2回投与。 ・アテノロール(テノーミン):… ・ビソプロロール(メインテート):田辺製薬…CIBISⅡ(CHF…

作用機序

降圧のメカニズム ①心のβ1を遮断する事で、心拍出量を減らし、血圧を下げる。 ②腎のβ1を遮断する事で、レニンの分泌を抑え、血圧を下げる。 抗不整脈薬(Ⅱ群) 不整脈の発生部位にかかわらず、交感神経活動が関与する不整脈に効果あり。 抹消血管 α1とβ2で調節…

β遮断薬

1958年、気管支拡張薬のスクリーニング中、アドレナリンの拡張作用を遮断する物質が発見された。これがのちのβ遮断薬。その後、1962年には狭心症の治療薬として臨床使用が開始された。 初期のβ遮断薬は喘息発作の誘発(β2遮断作用)や糖代謝への悪影響があるた…

原因

高Na血症は高浸透圧血症を意味し、通常は口渇による水摂取の増加およびADH分泌亢進により、血清Na濃度を正常化しようとフィードバック機構が作動する。通常、飲水不可能な環境でしか認められず、臨床でみる事は少ない。原因としては二つ。1.水欠乏 2.Na過剰 …

症状

循環器治療薬ファイル―薬物治療のセンスを身につける作者: 村川裕二出版社/メーカー: メディカルサイエンスインターナショナル発売日: 2002/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (4件) を見る

リンク集

循環器トライアルデータベース(大日本住友製薬) http://www.ebm-library.jp/circ/index_top.html 高血圧アカデミー(三共製薬) http://www.hypertension-sankyo.com/index.html Circulation Forum http://www.lifescience.jp/ebm/index.html

Ca拮抗薬の種類

ジヒドロピリジン誘導体(代表ニフェジピン・アムロジピン・「〜ジピン」) 血管拡張作用が強く、主に降圧に使用。心臓への作用は少ない。 フェニルアルキルアミン誘導体(ベラパミル) 降圧降下は少なく、房室接合部が関与する頻脈発作に使用。 ベンゾジアゼピ…

Ca拮抗薬

もともとは狭心症の薬。1970年代から降圧薬として登場。脳血管障害の予防に非常に有効。欠点は作用時間が短い事。 L型Caチャンネルを阻害する。 Ca拮抗薬はRAA系を阻害することができない。よって・心不全・腎不全・インスリン抵抗性を改善することができな…

作用の違い

ベラパミル ジルチアゼム ニフェジピン ベプリジル 冠動脈拡張 ++ +++ +++ 末梢血管拡張 ++ + +++ 心収縮力 ↓↓ ↓ ↑ 心拍数 ↑↓ ↓ ↑ 房室伝導 ↓↓ ↓ ↑↓ ベラパミルverapamil(ワソラン) PSVTやAf・AFのレートコントロール・ベラパミル感受性心室頻拍(右脚ブロッ…

グレープジュースとCa拮抗薬

CYP3A4を介するため、Ca拮抗薬を阻害する。デコポンも。

Ca拮抗薬の世代

第1世代:急激な降圧による自律神経系及びレニン−アンジオテンシン系への刺激作用を含めた副作用あり。 第2世代(a):徐放製剤とし、急激な降圧を改善。 第2世代(b):化学構造を変えて血中濃度の半減期を延長。 第3世代:血中濃度の半減期を延長させるなどに…

プロブコール

コレステロール低下作用、抗酸化作用 シンレスタール・ロレルコ 副作用:胸やけ、肝障害、まれにQT延長に伴う不整脈

高脂血症治療薬

スタチン系 フィブラート系 EPA系 小腸コレステロールトランスポーター阻害剤 陰イオン交換樹脂 ニコチン酸系 プロブコール系

耐糖能異常における脂質異常

高TG血症・低HDL血症(メタボリックシンドロームの診断基準に入っている) 高TG血症における問題 small dense LDL(酸化LDLになりやすい) レムナントの存在 食後高脂血症

その他

運動:適度な有酸素運動が効果的。 ストレス:高脂血症を悪化させる。 食事:不飽和脂肪酸(オレイン酸<オリーブ油>・EPAやDHA<魚>)を摂るようにする。海草の食物線維(アルギン酸)を摂取する事でコレステロールが低下する。サポニンやレシチン<大豆>は…

小腸コレステロールトランスポーター阻害剤

エゼチミブ(ゼチーア):シェリング・プラウ、バイエル http://hs02.wadax.ne.jp/~zetia-jp/ 生体内のコレステロールには、肝臓で合成されるものと小腸から吸収されるものがある。ゼチーアはスタチンとは異なり、小腸上皮に発現しているコレステロールトラン…

リンク集

高脂血症絵巻(第一三共製薬、医療従事者向け) http://www.mvt.jp/index.html 高脂血症オンライン(ファイザー製薬、一般向け) http://sageru.jp/LDL/ 高脂血症の診断と治療(ファイザー製薬、医療従事者向け) http://physician.pfizer.co.jp/member/cardiology…

世界で一番売れている薬作者: 山内喜美子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/12/15メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (9件) を見る↑遠藤章先生によるスタチン開発物語。なかなか面白い。三共のMRさんによると、半分ほんと半分…

疑問点

『The lower The better』…2次予防の話であり、1次予防では”?”か。 スーパースタチンの有用性は?プラバスタチンとかで充分? CETP阻害剤? 無βリポ蛋白血症?LDLを作れない?