2006-01-01から1年間の記事一覧

ST合剤(Sulfamethoxazole,Trimethoprim)

2剤を配合。微生物の葉酸合成系を阻害しsynergy効果を生んでいる。 S:T=5:1(バクタ1T・バクトラミン1Aは400mg:80mg) カリニ肺炎では4〜5mg/kg投与(Tで換算する)。・細菌以外にも効く。 ・たいていの陽性菌・陰性菌に効く(嫌気性菌・緑膿菌には効かない)。 …

βラクタム系抗生物質

ペニシリン・セファロスポリン・モノバクタム・カルバペネムに分けられる。

ニューキノロン系抗生物質

副作用: NSAIDsと一緒に飲むと痙攣を起こす事がある。 テオフィリンやワーファリンの濃度を上げる。 制酸剤や鉄剤などを併用するとニューキノロンの吸収が低下。 中枢神経症状(頭痛・めまい・睡眠障害・人格変化)、関節炎、心電図異常(QT延長) 妊婦小児には…

③モノバクタム

第4世代セフェム系抗生物質

緑膿菌を含めGNRを広くカバーして治療する。第1世代+第3世代。基本的に世代が進むに連れてGNRに対する抗菌力は強くなるが、GPCに対する抗菌力は低下する。第4世代はこれを改善しようとしたもの。Febrile Neutropenia(FN)にたいするempiric therapyに良い適…

グリコペプチド系抗生物質

MRSA、Enterococcus faecium、CNSのカテ感染などが適応。GNRには全く効かない。 バンコマイシンVCM: ティコプラニンTEIC(タゴシッド):

抗菌薬の考え方、使い方〈ver.2〉作者: 岩田健太郎,宮入烈出版社/メーカー: 中外医学社発売日: 2006/12/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 123回この商品を含むブログ (8件) を見る↑かなり分かりやすい本。さくさく読める。一番お薦めです。レジデント…

アミノグリコシド系抗生物質

好気性グラム陰性桿菌(緑膿菌を含む)に対して効果あり。基本的にグラム陽性菌・嫌気性菌には効かない(ただしゲンタシン軟膏などの塗り薬は、黄色ブドウ球菌が起因菌の感染症(麦粒腫)などに効果あり)。肺炎には単剤では使えない。膿瘍には良くない(膿瘍は酸性…

カルバペネム系抗生物質

広範囲に抗菌力を持つので、臓器が特定出来ない、起炎菌が特定できない感染症に使用する。最近ではMDRP(多剤耐性緑膿菌)の出現が問題(カルバペネム・フルオロキノロン・アミノ配糖体に耐性を持つ)。 副作用:痙攣発作、バルプロ酸の血中濃度を下げる。 広域…

マクロライド系抗生物質

慢性の咳(原因は副鼻腔炎や過敏性肺炎、喘息、結核など)に漫然とマクロライドが処方されてきたが、効果があると証明されているのは成人百日咳の初期治療と、びまん性汎細気管支炎への少量長期投与のみ。 このほか、典型的な使用例としては、非定型肺炎、ク…

セフェム系抗生物質

βラクタマーゼ阻害剤

細菌の産生するβラクタマーゼを阻害する事で、抗菌剤の有効性を高めたもの。βラクタマーゼ阻害剤そのものにも抗菌効果があり、抗菌剤とシナジーを得て作用している。 クラブラン酸:自然界から抽出されたもの。肝臓から排泄。 スルバクタム:合成。腎臓排泄。…

βラクタマーゼ

第2世代セフェム

セフォチアムCTM(パンスポリン):タケダ製薬 セフメタゾールCMZ(セフメタゾン):第一三共製薬 セファマイシン系抗生物質。 -

第1世代セフェム

GPC(連鎖球菌・ぶどう球菌など)に抗菌力が強い。 セファゾリンCEZ(セファメジン):アステラス製薬 黄色ブドウ球菌・連鎖球菌をターゲットとして使う。 各種軟部組織感染・化膿性関節炎・心内膜炎・術後感染予防に使われる。 髄膜炎には使ってはいけない(髄液…

ペニシリン系抗生物質

ペニシリンはPBPに接着し作用する。PBPは細菌が細胞壁を作るのに必要な酵素であり、様々な種類がある。細菌はペニシリンに対抗してβラクタマーゼを産生する。ペニシリンに対するβラクタマーゼがpenicillinase。これに対抗するため開発されたのがメチシリン。…

第3世代セフェム系抗生物質

β-lactamase産生のGNRへの抗菌力を強めたもの。ほとんどの腸内細菌科に抗菌力あり。髄液移行性良好。 セフタジジムCAZ(モダシン):グラクソ・スミスクライン 緑膿菌に強い。グラム陽性菌には効かないので、市中肺炎などに単独で使ってはいけない。 セフトリ…

抗血栓薬

ヘパリン ・心筋梗塞・不安定狭心症に使用。 ・protamineで中和。 ・ヘパリン惹起性血小板減少症をきたす事あり。 ワーファリン ・作用発現までに36-48時間かかる。「急性期にヘパリン点滴→ワーファリンの内服」という風にもっていく。 ・INR1.6-2.8ぐらいに…

亜硝酸薬

・血管拡張作用+冠拡張作用 ・抗血小板作用あり。 ・副作用・・・頭痛(脳血流の増加)・メトヘモグロビン血症 ニトログリセリン(ミリスロール) ・禁忌・・・緑内障 ・持続時間短い。降圧作用強い。 ISDN; isosorbide dinitrate(ニトロール) ・心カテーテル検査時に…

心房性Na利尿ペプチド

ANP(hANPハンプ) ・利尿作用・・・前負荷軽減 ・血管拡張作用・・・後負荷軽減 ・禁忌・・・重篤な低血圧、右室梗塞、脱水

PDEⅢ阻害薬

・PDEⅢを阻害→cAMPが上昇→細胞内Ca濃度上昇→心筋収縮力上昇→強心作用 ・血管平滑筋のPDEⅢを阻害→血管拡張作用 ・β受容体のdown regulationが起こらないのが利点。 Milrinone(ミルリーラ) ・頻脈、不整脈、血圧低下に注意。 Olprinone(コアテック) Amrinone(…

睡眠薬の用法と用量

現在の睡眠薬のほとんどがベンゾジアゼピン系薬剤(ハルシオン,レンドルミン,ロヒプノール,サイレース)と、最近になって開発されたベンゾジアゼピン受容体作動薬(アモバン,マイスリー)で、ベンゾジアゼピン受容体を介して作用する。 排泄半減期に注目…

睡眠薬と作用時間

☆ベンゾジアゼピン系 ・6時間以下 ・・・ハルシオン・マイスリー ・6〜12時間 ・・・レンドルミン・デパス ・12〜24時間・・・ユーロジン・ロヒプノール ・24時間以上・・・ドラール・ベンザリン・副作用・・・長期投与による常用量依存・退薬症候 なので長期服用が必要なと…

睡眠導入薬を投与する前にチェックする事

不眠の原因がないかどうかチェックする。 不眠の原因 1.身体的要因Physical・・・発熱・疼痛・痙攣・掻痒・頻尿・呼吸困難・SAS・周期性四肢運動障害・むずむず脚症候群 2.生理的要因Physiologic・・・時差・交代性勤務・短期間の入院 3.心理的要因Psychological・・…

異常ヘモグロビン血症を疑ったら・・・

・全自動グリコヘモグロビンHPLC解析 ・溶血液の等電点電気泳動isoelectoric focusing ・DEAE-HPLCによるHb解析 ・異常βグロビン鎖解析

血糖に対してHbA1cが異常に高い!

・異常ヘモグロビン症・腎不全・慢性アル中・乳び血症・大量のAspirin摂取・大量のVit.C摂取

血糖に対してHbA1cが異常に低い!

・溶血性貧血が有名→HbとかBilをチェックする。 ・出血・溶血性貧血・異常ヘモグロビン症:RBCの寿命が短くなるため。 ・肝硬変・妊娠・インスリノーマなどでも起こりうる。

誤嚥性肺炎で死亡された方

ダラシンとメロペンで持ち直したけど、結局再発してしまった。つらい思い出。 レジデントのための感染症診療マニュアル

誤嚥性肺炎の治療

・嫌気性菌に対しダラシンを使う。

誤嚥性肺炎の起炎菌

・口腔内嫌気性菌が多い(ペプトストレプトコッカス、フゾバクテリウム、プレボテラ) ・次に多いのは肺炎球菌・インフルエンザ桿菌