2007-05-11から1日間の記事一覧

メタロ-β-ラクタマーゼ(MBL)産生緑膿菌

カルバペネムを含むほとんどのβ-ラクタム薬を加水分解。有効な阻害剤なし。 R-プラスミドによる伝播(プラスミドで伝播する例としては、他にESBL・Vanなどがある)。MBL産生緑膿菌の頻度は1%程度? MBL産生緑膿菌感染のRisk factor:複数患者担当医師が主治医…

PK/PD理論

投薬⇒(Pharmacokinetics)⇒薬剤濃度⇒(Pharmacodynamics)⇒効果 PK/PDパラメーター ・Cmax/MIC…1回投与量を上げると上昇。 ・AUC(area under curve)…1回投与量・投与回数どちらかを上げると上昇。 ・TAM/MIC(time above MIC)…投与回数を増やすと上昇。

VAP(Ventilator-Associated Pneumonia)人工呼吸器関連肺炎

定義: 気管挿管時に肺炎がない。気管挿管後48〜72時間以降の発症。 分類: ・早期型VAP:挿管の過程で起こる(挿管して2日以降4日以内に肺炎を発症)。 ・晩期型VAP:口腔内・胃内に定着した菌のmicroaspirationなどによって起こる(挿管して5日後)。

ESBL(extended-spectrum β-lactamase)産生菌

Klebsiella pneumoniaeやEscherichia coliなどが保有する伝達性プラスミド上にコードされているβラクタマーゼ産生遺伝子が、突然変異により分解可能な薬剤の種類を広げ、第三世代のセフェム系(セフタジジム・セフトリアキソン・セフォタキシム)をも分解するβ…

尿路感染症

感染性心内膜炎IE

分類とRsik Factor: 1.native-valve endocarditis…退行性の弁変性(AS,MR)・MVP・リウマチ性弁疾患・その他の先天性心疾患 2.prosthetic-valve endocarditis(PVE)…術後2ヶ月前後で分類。2ヶ月未満ではCNS・MSSA/MRSAが多い。内皮化が進むlate PVEではStrepto…

Clostridium difficile関連疾患

通常、健常な腸管にはBacteroidesなどを中心とした偏性嫌気性菌が多い。これらに感受性のある抗菌剤が投与されると腸内フローラが撹乱され、Clostridium difficileなどの菌が増殖する。このClostridium difficileが毒素を産生し、下痢などを引き起こす。抗生…

CRBSI(Catherter-related Bloodstream Infection)

ガイドライン:Mermel et al., Guidelines for the management of intravascular catheter-related infections.Clin Infect Dis. 2001 May 1;32(9):1249-72. カテーテル関連感染症の事。中心静脈カテーテルに起因する事が多い(鎖骨下の方が内頚より感染のリ…

多剤耐性緑膿菌MDRP(Multidrug-resistant Pseudomonas aeruginosa)

従来から緑膿菌に対して強い抗菌活性を示してきたカルバペネム系・フルオロキノロン系・アミノグリコシド系の3系統の抗菌薬に対し、すべて耐性の緑膿菌。MDRPはこれら3系統の薬剤が無効というだけでなく、実際には現在、国内で通常使用されている抗菌薬のど…