Dopamine(DOA)
・内因性カテコラミンであり、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)の前駆物質。75%がMAOにより代謝。25%はノルアドレナリンに変化。ドーパミン受容体、β受容体、α受容体を刺激する。
・作用:
- 低用量(2-4γ)・・・腎のドパミン受容体を活性し、腎動脈拡張による利尿効果あり。Renal Dose。乏尿性急性腎不全。
- 中等量(5-10γ)・・・β1受容体活性化。心拍数・心拍出量増加。心不全。Dobutamineに比べて作用弱い。
- 高用量(10γ-)・・・α1受容体活性化。抹消血管収縮による血圧上昇。心不全。
・副作用:
- 頻拍性不整脈・・・洞性頻脈が多い。ドパミンはドブタミンより心室不整脈を誘発しやすい。
- 虚血性肢壊死・・・α受容体遮断薬(フェントラミン)を速やかに投与。
- 血圧の上昇と心拍数の上昇は心筋酸素需要を高めるので心筋保護という面では良くないが、不可逆的な障害を招く低血圧の回避の方が大切である。ただし、急性心筋梗塞では、心筋酸素消費量の増加や虚血の促進というデメリットのあるドパミンよりも、ドブタミンの方が使いやすい。
・ドパミン誘発性肺静脈収縮:
肺循環のα受容体活性化作用。PCWP上昇するが、左房圧の指標にならないので注意が必要!!
・投与法:
- アルカリに混ぜると不活化。メイロンは別ルートから。
- 持続投与すると効果は減弱する(タキフィラキシー)。β受容体のdown regulationのためか?